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「花はなぜ美しいのか~美しさと魅力の秘密をひも解く~」を開催しました。

  令和7年8月30日(土)日比谷公園内の「緑と水の市民カレッジ」において、「花はなぜ美しいのか~美しさと魅力の秘密をひも解く~」を開催しました。講師はマミフラワーデザインスクールの校長で、考花学者(花文化・美学研究)としてもご活躍の川崎景介さんです。

 「人はなぜ花を見ると美しいと感じるのか」ということを、多くの哲学者の思想や言葉、人間の行動や環境、カントの認識論哲学の【感性】【悟性】【理性】など、多角的に川崎さん独自の視点で探っていきました。

 「美しいと感じるのは個々の感性。感性は自由であり答えがない。」というところからセミナーは始まりました。美しい花を見たら、私たちは「うわ~キレイ!」となりますが、生きている花には、「色」「かたち」「香り」「季節感」「生命力」があり、それを視覚や嗅覚をはじめとした五感で味わうことで、【感性】が刺激され、その一瞬だけは「この花の名前、なんだったっけ?」のような【悟性】や【理性】などの別の思考から開放され、ただひたすらに「美しい」と思う心的自由を謳歌出来るのだそうです。

 また、私たちは「自然」と「人工」の中で生きていますが、どんなに精巧につくられた造花より、自然にある花に「美」を感じるのは、花には「命」があり、命には美しさが内在しており、それを感じることで私たちを「母なる自然」へと回帰させ、人間の心をあるがままの状態へとリセットしてくれるのだそうです。(語彙力が乏しく、うまく表現できておらずすみません)。時々こうしてリセットさせることは、生きていくうえで欠かせないことだと考えます、という言葉でセミナーは締めくくられました。

 哲学的かつ抽象的な内容でしたが、写真や動画やイラストを駆使したパワーポイントとレジュメ、緩急つけた巧みな話術のおかげで、参加者は「花はなぜ美しいのか」の自分なりの答えが見つけられたのではないでしょうか。


(丹羽理恵)








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